この1年間、プレジデント誌で連載した「日本のカラクリ」をまとめたもの。国内編では「安いニッポンからの脱却」「なぜ、ニッポンでは真面目に働いても給料が上昇しないのか」など、海外編は「欧米目線以外で国際情勢を見ることの重要性」がテーマ。いずれも率直で刺激的。
「どれだけ働いても給料が上がらない。それは企業の労働生産性が低いからだ。足を引っ張っているのはホワイトカラーの間接業務。デジタル化を進めても間接部門の人数は減らず、組織が相変わらず20世紀型」「業務のデジタル化による生産性の向上が必須だが、IT人材の不足・偏在が目立つ」「カギを握るのは理系人材の質と量。構想力とシステム思考を備えた若者を作る教育」・・・・・・。
「格安料金プラン投入の裏で進むNTTグループの再統合」「答えのない時代の人材育成には、教育システムそのものを変えることが不可欠だ」「大阪都構想の問題点は、道州制・日本の行政のあり方のビジョンが、府と市の二重行政コストの削減に矮小化されたこと」「事故から10年、福島原発の3大問題」「少子高齢化の日本。ドイツが60年かけて行った移民政策に学べ」・・・・・・。
「 欧米中心ではない、中国目線、第3、第4の目線という複眼的な国際情勢を見る視点を養え」「バイデン政権は対中強硬路線を強めているが、日本は安易に同調すべきではない」「EVの独壇場ではない未来もあり得る」「ブレグジットでUK崩壊・再没落のシナリオが強くなる」「中国の3人っ子政策に見る経済と漢民族支配強化策。習近平と孫文」「韓国次期大統領選と対日感情の世代間の異なり」「イスラエルvsアラブだけでは読み取れない、中東の新しいパワーバランス」「イスラエルと台湾に共通する4つの強み。危機感、語学力、理系重視、スマホセントリックは、21世紀型人材の育成に直結」・・・・・・。