sensou.jpg銭湯は癒しの空間だ。一仕事終えた後、「ふう」と湯船につかった心地良い思い出を誰しももっているだろう。内風呂をもってなかった我々の世代は特にそうだ。安田さんと金井さんのコンビが国内外の様々な銭湯や温泉を訪ねるが、そこには凄まじい歴史があった。

「ジャングル風呂と旧泰緬鉄道」「秘境・ヒンダット温泉」――。タイ中部の街カンチャナブリーからバスで3時間、そこには映画「戦場にかける橋」の舞台となった場所、クウェー鉄橋があり、日本兵がジャングルで露天風呂として整備したヒンダット温泉があった。クワイ河マーチが響き出すが、強制労働と虐待と日本兵の心情を想い起こす。

「日本最南端の沖縄ユーフルヤー」――。沖縄市にある今や沖縄唯一の銭湯「中乃湯」に行く。湯上がりに出会ったおじさんが語る米軍上陸、特攻隊、収容所の日々。そして今に続く基地問題・・・・・・

「温泉、沐浴場、チムジルバン・・・・・・、釜山やソウルのお風呂」――。日韓の入浴観の違いやアカスリ、そして日韓の歴史・・・・・・。「神奈川県の寒川町(引揚者住宅には風呂がなく銭湯開業の嘆願書でできた風呂)」――そこには相模海軍工廠があり、その秘密の工場で毒ガスが製造されていた。

「広島県の大久野島(「うさぎの島」の毒ガス兵器)」――。温泉が湧き、各所でうさぎが跳ね回る大久野島には、陸軍の日本最大規模の毒ガス工場があった。作業に従事した人の被害、中国大陸に送られた毒ガス兵器と戦後の被害・・・・・・

二人は裸になる銭湯や温泉で、庶民からあの戦争の加害・被害の生々しい証言を聞いていく。「温泉と戦争」という対比が鮮やか。それがより深く浮き彫りにされる。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任、公明党前代表。元国土交通大臣、元水循環担当大臣。

現在、衆議院議員、党全国議員団会議議長、東京第12総支部長、首都直下地震対策本部総合本部長、現代中国研究会顧問など。

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