琉球王朝500年の末期。テンペスト――まさに世界も嵐、王朝も嵐、人心も嵐。アヘン戦争、列強が迫り、ペリー来航(浦賀より前に琉球へ)、そして大政奉 還、明治維新、廃藩置県――巨大であった清国の冊封(さっぽう)体制と薩摩藩との間のなかで、王朝国家の存続をかけて生き抜く主人公(父親の期待に応える ために宦官と偽り、孫寧温として王宮入りを果たす天才美少女・真鶴=女性として王の側室ともなる)それを囲む愛憎からむ人々。
とにかく、波瀾万丈、奇想天外、時代の嵐と王朝内の権力闘争・毀誉褒貶、愛とロマンの宝塚を想起する大ドラマで面白い。九死に一生の連続で、そのダイナ
ミックさは、息つくひまがないが、この時代、想像を絶する大変さ、混乱や悲惨、悲しみがあっただろうと思いをはせる。1872年に琉球藩設置、1879年
に琉球の取り潰し(琉球処分)、500年の琉球王朝が終わりを告げる。
仲間由紀恵主演で舞台化されるが、この長編をどうやって演ずるのだろうか。
仲間由紀恵主演で舞台化されるが、この長編をどうやって演ずるのだろうか。