20121012史記司馬遷著.jpg本紀から列伝に至る「史記」130巻から選んで現代語訳を加える――大変な作業だと思うが、人物の魅力は活写されている。

「権力にあるもの帝王(堯・舜・湯王・始皇帝・劉邦)」
「権力を目指す英雄たち(伍子胥・蘇秦・張儀・項羽)」
「権力を支える補弼の臣下たち(張良・陳平・韓信など)」
「権力の周辺にある道化・名君・文学者たち(信陵君・司馬相如など)」
「権力に刃向かう刺客と反乱者たち(予譲・荊軻・陳勝)」が描かれる。

私にとって「史記」といえば、衆院本会議でも引用したことのある国の滅亡は「その本を失う」(人間の基本が崩れるゆえ)という一国の興亡、そして司馬遷の人生そのもの、何ゆえにこれほどの大著をあらわしたかという執念だ。

 「司馬遷は生き恥さらした男である」から始まる武田泰淳の「司馬遷―史記の世界」は、最初のページから一気に引き込まれるもので、今も衝撃は鮮明だ。前漢に書かれた全世界史「史記」の政治的人間像は常に新しい。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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