高齢者も多く、空室も多い沈滞した団地を蘇らせる――そんな団地再生への意欲的試みが、千葉県柏市の豊四季台団地で始動しています。UR(都市再生機構)と柏市、東京大学が力を合わせての取組です。
1月16日、柏市の豊四季台団地に行ってその取組を視察し、URの上西郁夫理事長、柏市の秋山浩保市長、東京大学高齢社会総合研究機構の大方潤一郎機構長ほか関係者と意見交換しました。
この団地は、昭和30年代に建設されて約50年が経過し、建物の老朽化と居住者の高齢化が進んでいます。取組のキーワードは「医・職・住」です。
まず、「医」として在宅医療。団地内に柏市が地域医療連携センターを設置し、医師会や介護部局とも連携して在宅医療を支援する体制が整えられています。
「職」としては生きがい就労の支援。高齢者がコミュニティに参加して経験や体力にあったセカンドライフが送れるよう、農業や保育補助などの就労事業を展開しています。
そして「住」として古い団地の建て替え。建物の高層化とバリアフリー化を進めて快適な居住環境にしています。空いた敷地には、24時間対応のサービス付き高齢者向け住宅の建設も進んでいます。
今後、特に大都市の郊外部で高齢化が急速に進むと予想されていますが、豊四季台団地は高齢者がいつまでも安心、元気に住み続けられる団地づくりとして、全国のモデルになるものです。
未来を見据えた取組をしっかり進めていきます。