22日、広島県呉市に行き、海上保安大学校の卒業式・修了式に出席しました。天気にも恵まれ、素晴らしい式典となりました。
海上保安大学校は、海上保安庁の幹部養成の教育機関。近年は、尖閣諸島警備や小笠原の中国さんご密漁船への対応など、海保に対する関心の高まりもあり、志願者が殺到。入学倍率が、10倍を超えることも珍しくありません。このような難関の入学試験を突破した学生や職員から選抜された研修生が、全寮制の厳しい教育訓練により、人格やリーダーシップ、見識、気力、体力を徹底的に磨き上げられます。また、在学中は、1年生から4年生までが一つの部屋で過ごすことが、大学校の創立時からの伝統。上級生が下級生を指導し、その過程の中で絆を深め、集団生活、人間関係を学びます。
この日は、4年間の課程を終了した本科学生32名と1年間の訓練を終了した特修科研修生59名が、晴れて卒業・修了を迎えました。式典に先立つ行進、式典での卒業証書・修了証書の授与、卒業生・修了生代表の答辞、卒業生から在校生への学生旗の引継ぎ、校歌斉唱に至るまで、学生達は威風堂々、凛とした一糸乱れぬ動きで感動的でした。4年間の鍛錬により、心身共に大きく成長している姿を頼もしく思いました。
式典終了後、学生や研修生たちと記念撮影。遠洋航海実習や全国の任地へ向かう学生や研修生たちを激励し、拍手で送り出しました。
領海警備、海難救助、密航密輸の取締り――。海上保安庁の役割は、今後ますます大きく、国民の期待も高まります。何といっても、重要なのは組織を支える人の育成です。この海上保安大学校、舞鶴にある海上保安学校の充実など、海上保安官の教育環境の充実に力を注いでいきたいと思います。