米大統領選挙を現地取材も含めて現場から徹底分析している。トランプ旋風、サンダース旋風とは何か。なぜヒラリーは思いのほか支持が上がらないか。
格差が拡大するアメリカ。"移民"に対する反発、民意の分断、決められない政治への苛立ち、ティーパーティーを生み出したもの、進む多言語・多文化、白人比率の急減とヒスパニック系の急増・・・・・・。若者をはじめとして不満・苛立ち、そして"怒り"がある。
また米大統領選挙の仕組み。そこに生ずる利権と中傷合戦とメディア。「センセーショナルな話」が受ける社会とトランプの"炎上商法"――。こうした選挙自体を現場取材のなかで、浮き彫りにする。
こうした動きは世界共通のものがある。「異質なものを排除し、自分たちだけの利益を追求する姿は"偉大なるアメリカを取り戻せ"というトランプの主張と重なる」「"炎上商法"に頼った人気取りは危う過ぎる」「世界中の国が内向きに、自分たちさえ良ければそれでいい、と考える勢力が強くなってきたのだろうか。世界中が感情的になり、冷静さを失っている」という。「世界が内向きになっていく中での大統領選挙」「分断され、格差が拡大するアメリカでの大統領選挙」「アメリカ社会の亀裂は、修復されることなく拡大していく」と、危惧を投げかける。