
「一気通貫となった政策・政党・首相候補」「既得権益の擁護を国益の名を借りて語る政治家の胡散臭さ」「小泉の政府赤字はへらし、政府保証の傘をすぼれる断固たる姿勢」「55年体制の崩れは(1)国際関係と国内関係の切り分け(2)「やさしい保守政治」の政策体系(3)先送り構造――の3つの耐久年限が切れたことによる」「次世代に厳しい負担先送りの仕組みと少子化」
「既得権益の擁護(弱者保護も含む)は改革ではない」「人口減少社会での持続性確保こそ現在の主要命題」「プライマリー・バランス回復の為には非効率は公共部門の骨組みにメス」「首尾一貫性のある社会保障システムづくり」――まさに、これらは55年体制の設計がきわめて不都合となり、改革を迫られているということになる。
そして、日韓、日中を論じて、世界を支えるシステムを日米同盟でいかにしてつくりあげるかは、金融も経済も安保も再位置付けが行われようとしていると指摘されている。有意義な著である。