永田町の回転ずしはなぜ二度回らないのか.jpg政治家の名言・格言に学ぶ最強の処世術100と副題がついている。「母屋で粥をすすっているのに、離れでは子供がスキヤキを食っている(塩川正十郎)」も名文句だが、それを評する伊藤惇夫さんの「"人生のロスタイム"で逆転のトライをあげたような感じ」との言も味わいがある。文章がいいのだ。
「幸せは長く、演説は短く」「サルは木から落ちてもサルだが、政治家は選挙に落ちたらただの人」「田圃と女房と選挙の票は、一度貸したら戻ってこない」

「やはり野に置けレンゲ草」「天の声にも、たまには変な声がある」「政治家は次の時代を考え、政治屋は次の選挙を考える」「理屈は後から貨車で来る」「声なき声を聞け」「政界は欲望と嫉妬の海だ」「政策に上下なく、酒席に上下あり」・・・・・・。話したその人の心情が伝わるようだ。「いると邪魔、いないと寂しい記者と珍念」が太田昭宏提供として出ている。

田中角栄の「政治は冠婚葬祭だ」を冒頭におき、石橋湛山の「人が国家を形づくり国民として団結するのは、人類として個人として人間として生きるためである」を100言目のトリにしているのはいい。バラバラになりがちなこうした本だけに、その完成度の高さを示している。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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