
監督には4つの敵がいる――選手、オーナー、ファンだ(三原脩さんがいった)という。そして野村さんは(監督も選手も)一番困ったのはメディアだという。
今、監督は、軽く、安っぽくなったと野村さんはいうが、それはどの世界もだろう。信頼、人望、貫禄・威厳、判断力、決断力・・・・・・。そう簡単ではない。
「ピッチャーは監督に向かない」「(北京五輪など)お友だち内閣は失敗する」
「選手を動かす6つのファクター――恐怖で動かす、強制して動かす、理解して動かす、情感で動かす、報酬で動かす、自主的に動かす」
結論として、川上哲治さんは6つとももっていたが、「九連覇を支えたのは川上さんの人間教育――野球人である前にひとりの人間であることを厳しく説いたから」「人を遺してこそ名監督である」――だから川上さんは偉大だと野村さんはいう。