格差を考える.JPGリーマン・ショック前後の時期に専門家が分析している格差問題をまとめた本書。短い論考だけに角度がそれぞれあって、論点が整理されている。

所得格差、教育格差、地域間格差、若者世代内・老齢世代内の格差。そして、グローバリゼーションが世界の貧困を緩和するにしても、世界の国家間格差を是正するか否か、それも分析している。しかし、いずれにしても、先進国・途上国とも所得格差は拡大する(技術革新が単純労働の雇用機会を奪っているし、世界規模のアウトソーシングで先進国の賃金格差が拡大している)。

格差問題と貧困問題は別。ワーキングプアは、未熟練労働への需要減少(グローバリゼーションとIT)にもかなり起因する。

1990年代前半、地域格差は縮まった。バブルのはじけた都会と引き続き伸びた地方。そこの公共事業との関係。その後、高齢化の進展、企業規模間の賃金格差拡大、非正規社員の比率増加などが顕在化する。

若者への教育・訓練投資の重要性。「ゆとり」教育の失敗も「ゆるみ」「たるみ」になったというよりも、それを可能にするカネと人の資源不足、教育のインフラ(それを支える人とカネ)が崩壊しているという構造を見ない甘美な教育論。それがまかり通ってしまった。

このように、本書では専門家が次から次へと問題を提起している。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任、公明党前代表。元国土交通大臣、元水循環担当大臣。

現在、衆議院議員、党全国議員団会議議長、東京第12総支部長、首都直下地震対策本部総合本部長、現代中国研究会顧問など。

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