左遷の哲学.JPG78年の初版だから30年もたつ。新装版が今年出たということでいただいて、本当に久し振りに伊藤肇さんの哲学に出会った。

「闘病と浪人と投獄の三つの段階を通って実業人として完成する」という松永安左エ門さんの名言を受け、苦難・風雪のなかで人間が鍛えられるという書だ。

「自分の生のみすぼらしさ、つたなさがあわれでならなかった」という川端康成の言。

「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。死ぬる時節には死ぬるがよく候」「縁ニ随ッテシバラク従容ス」という良寛の言。

「あがり(相場)さがりの十年間の辛抱のできる人が、すなわち大豪傑だ」「ヤセ我慢を張り通せ」という勝海舟や松永安左エ門の言。

「風車 風が吹くまで 昼寝かな」の広田弘毅。「今が最悪だといえるときはまだ最悪ではない」というシェークスピア。

この本の副題には「嵐の中でも時間はたつ」とある。私は、究極の人間哲学は師弟だと思う。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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