20110215-book.JPG  新聞もテレビも出版も危機に瀕しているという。不況、IT、IPAD、キンドルなど社会の構造変化がその原因だといわれるが、内田さんは、そうではない、コミュニケーションの本質について理解しているかどうかだと深くえぐる。
  「国際情勢には通信社のニュースを機械的に配信するだけ」「内政については"善悪二元論"で"犯人探し""ワルモノ叩き"を繰り返す」という定型に安住 し、マニュアル化されたメディアには知見がない。オリジナリティーがない。だから「情報を評価するときに最優先の基準はその情報を得ることによって、世界 の成り立ちについて理解が深まるかどうか」という知的欲求に対応できない。そこに危機がある。「メディアが"何も知らされてない市民"の代表のような、" グッドガイ市民"の立場で報道しているのはおかしい」「クレイマー化するメディア」と手厳しい。

  「知性の劣化」「世論(責任なきみんなという言説)と知見」「教育と"買い物上手になる学生"」「著作権」 「電子書籍」「本棚の持つ欲望」「出版文化がまず照準とすべき相手は"消費者"ではなく"読書人"」「贈与と返礼、コミュニケーション」「ありがとうとい う言葉」を論じてくれているが、いつもながら内田さんは本質をえぐり出している。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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