
補助金で飼いならされず、自立して生産コストを削減し、消費者の求めるものを研究してつくり、価格競争にも勝とう。農業は簡単なものではない。難しい職業だ。しかし魅力がある。実践力が無い肩書きだけの人(国も行政も農協も)ではない。実践力と知的思考力をあわせもつ者が、立ち上がろう。工夫、知恵、研究、努力で戦おう。
今、元気な農家は、経営能力に優れた一部の専業農家と、他産業を退役し気ままに農業を営む(厚生年金もある)小規模兼業農家ではないか。大多数の専業農家は経営が難しくなっている。生産規模拡大を考えなければ生産コストの削減をはじめとして、経営はできない。産業として成り立つ農業にしないとダメだ。努力しない。工夫しない。補助金、国の政策自体がその意欲をつんでしまっている――そう岡本さんはいう。
これは、国の農政と農業現場のことをいっている。表題はセンセーショナルなものになっているが、考えるべきはまず国の農政そのものだ。