20120501舟を編む.jpg「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」「海に渡るにふさわしい舟を編む」――新しい辞書「大渡海」づくりにかけた者たち。松本先生、荒木、馬締(まじめ)、そして西岡、佐々木、岸辺・・・・・・。空恐ろしいほどの熱意、世間でいえば"変人"の馬締が主人公だ。

言葉の持つ力。言葉の重要性。「記憶とは言葉だ。香りや味や音をきっかけに、古い記憶が呼び起こされることがあるが、それはすなわち、曖昧なまま眠っていたものを言語化するということだ」「玄奘三蔵が大部の経典を中国語訳する偉業を成し遂げたように。禅海和尚がこつこつと岩を掘り抜き、30年かけて断崖にトンネルを通したように。辞書もまた、言葉の集積した書物という意味だけでなく、・・・・・・ひとの叡智の結晶だ」「言葉があるからこそ一番大事なものが俺たちの心のなかに残った。先生のたたずまい、先生の言動。それらを語りあい、記憶をわけあい伝えていくためには、絶対に言葉が必要だ」――。

辞書づくりという思いもよらない世界を、ここまで書き上げた三浦しをんさん。丁寧に、しかも一気に読ませる2012年本屋大賞受賞作。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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