20120701調節池視察.JPG8年ぶりとなる6月の上陸で、台風4号は各地に大きな被害をもたらしました。自然災害による危機が増大している昨今、都市部では、特に「ゲリラ豪雨」による被害が深刻です。

私の地元では、北区・堀船地域を中心に、石神井川(しゃくじいがわ)の氾濫による水害が、たびたび発生し、長年、住民の皆さまの悩みとなってきました。この解決に大きく寄与するであろう工事が、現在進んでいるため、私は6月29日、現地を視察してまいりました。

その工事というのは、石神井川の上流・練馬区で、目白通りの地下にトンネル式の大規模な調節池(ちょうせつち)を整備するものです。この「白子川地下調節池」によって、石神井川と、近接する白子川を地下で結び、増水時には、ここに水を逃がし、下流域での氾濫を防ぎます。直径10m、延長3.2kmという巨大な調節池の内部を間近で見て、その効果に更なる期待が募りました。一日も早い完成が待たれます。

私は、地元で水害が発生するたびに、すぐさま現場へ駆けつけ、国会でも対策を訴えてきました。
2004年10月14日には本会議で、「脆弱国土を誰が守るか。それは国の責任である」と追及。国土交通大臣からは「集中豪雨による水害や土砂災害対策について、抜本的な取り組みを推進する」との答弁を得ました。また、05年9月30日には衆議院の予算委員会で、堀船の床上浸水被害も取り上げ、凶暴化する都市型水害への対策を要望。09年4月28日の本会議でも、ゲリラ豪雨対策などに必要な公共事業を、できるだけ前倒しして執行することが大事であると訴えました。こうした取り組みを地道に重ねてきた者として、堀船地域の水害対策につながる地下調節池の建設は、大変にうれしいニュースです。

以前、民主党の国土交通関係の議員が、集まりで「米国では公共事業が国費の何%、欧州では何%。日本は多すぎる」と得々と語ったり、「1980年代に米国では、橋が崩落したというが、日本の橋は、どういう状況か」などと質問する姿に、"その勉強不足にあきれた"という話を、専門家から直接、聞いたことがあります。

日本は脆弱国土です。だからこそ、国民を守るためには、その強い自覚に立った、強い政治が必要です。私は何としても、「防災・減災ニューディール」を実現してまいりたい。こう決意を新たにしております。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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