
田村さんは「国が存在感を示せない。そこに地方政治の劇場化が生じる」「しかし、ポピュリズム的政治手法をとる暴走する首長では、地方も国も救えない」「眼前にある現状の問題を変えることこそ大事だ。制度を変えれば良い結果がもたらされるのは幻想だ。制度改正に注ぐエネルギーを、もっと地域を元気にする取り組みに注げ。制度を変えるのは手段の一つであり、地域をどうするのか、元気にするのかというビジョンと実行が先決」という。そしてこれまでの「改革派」首長には"改革をやりっ放し"が多すぎ、中途半端、検証もないともいう。
大阪都、中京都、新潟州、そして欧米の中央と地方の仕組みの検証をし、本当の意味での地方自治の姿を探っている。景気・経済・財政、外交や歴史、人物論などに比して、あまりにも統治機構、地方自治等の論議が少ないことを感ずる。集中的、総合的な論議が不可欠。