「防災、安全、景観のために無電柱化を進めよう」――11月10日、都内で開催された"無電柱化の日"の制定記念発表会に出席しました。11月10日が選ばれたのは、「3本の1で表した電柱をゼロにする」という意味を込めたものです。
欧米のまち並みを見ると電線が地中化され、美しい景観が形成されていますが、我が国での取り組みは遅れています。東京23区の無電柱化率はわずか7%。電柱は全国に約3500万本あり、毎年7万本も増加している有様です。
無電柱化は「地域の防災」「通行の安全」「景観・観光」という観点から重要。私は式典で「東京の密集市街地では、首都直下地震や南海トラフ地震に備える防災対策として電線地中化が重要。沖縄、奄美等では台風の暴風で電柱が途中でポキッと折れてドミノ倒しのようになる。観光面でも効果が大きい。9日に訪れた沖縄県那覇市の国際通りでも電線が地中化され、美しい景観によみがえっている」と電線地中化の意義に触れながら挨拶しました。
この国際通りは、いまや全国から、また海外から多くの人が訪れる観光スポットです。私の行った9日(日)も多くの人であふれ、これほどの賑わいを見せている商店街は全国でも少ないと思うほどでした。地元の人も「電柱が地中化されて景観が一変した(写真)」と誇らしげでした。
無電柱化にはコストが課題となっていましたが、低コストで行う工法も開発されています。官民一体となって取り組みを進めます。