復興〈災害〉  塩崎賢明著  岩波新書.jpg
「阪神・淡路大震災と東日本大震災」と副題がついている。阪神・淡路大震災から20年――塩崎さんは、「神戸大学で住宅問題やまちづくりを専門としていた立場から、住宅の被害調査や、復興まちづくり、仮設住宅や復興住宅などの調査研究に取り組み、いつのまにか20年が経つ。そして、いまなお震災を引きずり、復興が成し遂げられない人々が存在する・・・・・・」という。「住宅復興が極めて重要で、かつ容易ならざる難問である」「災害そのもので助かった命が、その後の復旧・復興過程で失われるという不条理な『復興災害』を避けることは、人間の努力次第で可能なはずである」と指摘する。


視点は、被災者の生活に貫かれている。復旧・復興が「まち」の復興にとどまってはならない。常に被災者の生活再建の一点から目を放すな。避難所、仮設住宅、復興公営住宅、借上げ公営住宅、復興まちづくりのなかで、コミュニティの崩壊、忘れられてきた震災障害者、孤独死、中小企業や商店主の苦しみ・・・・・・。阪神・淡路大震災の教訓は生かされたのか。それとは全く違う面を多くもつ東日本大震災で、進んだもの、全く対応できていないもの。そうした課題を整理している。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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