
日本経済は今、世界経済は今、日本企業は今、アベノミクスは今――どういう状況にあり、どの段階にあり、どう動いているか。そして何を踏まえ、どこへ向かうべきか。この広範囲の課題を、じつにわかり易く解読している。2014年秋に慶應丸の内シティキャンパスで行った5回の講義をまとめたもの。
まずは、「アベノミクスはステージⅡに入った」「世界には長期政権への期待感がある」「アベノミクスのチェックを怠るな」との基本認識がある。そして5回の講義のテーマは「アベノミクスの衝撃を見通す」「経済再生と財政再建を見通す」「変わる日本の産業構造を見通す」「TPPとグローバル経済を見通す」「日本経済を見通すための政策論戦」だ。世界経済は動いている。それを凝視し、生き残りをかけて戦略的に対応することが重要だが、それには経済・社会全般への基礎教養が不可欠だ。しかも、本書は現場がよく踏まえられており、「これから」を考えさせてくれる。