湛山読本.jpg「いまこそ、自由主義、再興せよ」と副題にある。「信なき言論煙の如し」というが、激烈な時代のなかで信念を貫く。言論人の使命を貫く。屹立した人間のギリギリ、究極の姿がすっくと浮かぶ。

「石橋湛山全集」全16巻に収録されている膨大な論文のなかから70本を抜き出し、船橋さんがそれに加えて語る。湛山の思想と精神に迫る論文解題だが、「湛山を読む」であるとともに「湛山で時代を読む」ということだ。

論文は1914年の「断乎として自由主義の政策を執る可し」から、1947年の「私の公職追放に対する見解」に及ぶ。第一次世界大戦への日本の参戦、対華21か条要求、1920年代の世界の潮流と日本の民主主義の産みの苦しみの軌跡、金解禁論争、満州事変から日中戦争そして三国同盟、太平洋戦争へなだれ込む日本――そのなかで権力を監視し、ペンで信念を貫く石橋湛山の姿に、感ずること、考えることはあまりにも多い。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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