劉邦上.jpg劉邦中.jpg劉邦下.jpg「劉邦には超人的な武威も徳もなかったにもかかわらず、項羽を倒して、天下を取った。このふしぎさを合理のなかにすえなおせば、個の人ではなく、集団の力がそうさせたというしかない。あるいは主と従がたがいに成長する相乗効果があったかもしれない」と、宮城谷さんは"あとがき"に書いている。

私が心している言葉に「民之所欲 天必従之」がある。本書には天命は民の心の中にあり、その民にもっとも近いところにいるのが沛公であると思い、従属を願い出た、というくだりがある。天命と人心、天下人の器、戦う人か治める人か、想念のなかに民は存在するか否か、人を得るか否か、表層を知る人か深層を知る人か・・・・・・。

蕭何、張良、陳平、夏侯嬰、曹参、灌嬰、周勃、盧綰、樊噲、周苛、周緤、尹恢、任敖、王吸・・・・・・。劉邦の回りの人の豊かさと志には目を瞠る。天下をめぐる項羽と劉邦の決戦、楚漢戦争は、鴻門の会、垓下の戦いで終結する。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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