吹けよ風 呼べよ嵐.jpg時代は1550年前後の戦国。北信濃の地は、南から甲斐の武田晴信(信玄)が野望をたぎらせ侵攻を重ねる。その脅威に加えて武田方につく真田幸綱の調略に翻弄される北信の盟主・村上義清は、北信濃有数の国人・須田氏の嫡男・満親(幼名弥一郎)を頼りとする。満親は後ろだてとして長尾景虎(上杉謙信)に支援を請う使者にもなるが、景虎からも大いなる信頼を得る。そして、五次にわたる川中島の合戦(信玄に三太刀斬りつけたあの合戦は第4次)・・・・・・。

義を貫く以外、寄る辺はない――「南から来た不義の男に、北信の調和が乱されておるというのか」「人とは悲しいものよ。何かが欲しくなれば、力ずくでもそれを奪おうとする。・・・・・・義を知る者はそうではない。義だけが欲に勝てるのだ」・・・・・・。

武門も仏門も、衆生を救うためにある――「武田晴信という野望に囚われた男が、この地に侵攻してこなければ、須田家とその領民たちは、貧しいながらも幸せな日々を過ごしていたはずである」「罪なき民を、欲深き者たちの魔手から守ることが、武門に生きる者の務め」「欲深き武門の者どもをお見捨てになるのは当然のことです。しかしながら、民をお見捨てになってもよろしいのか」「天が『衆生の生活を守れ』とご命じになったのです」・・・・・・。

東信、北信のめまぐるしい攻防。そのなかで、敵対関係となった二人の若者・須田満親と須田信正(幼名甚八郎)の心の葛藤と、各武将の運命・宿命を描く。信玄、謙信からではなく北信の武将からの川中島合戦!

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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