往復書簡.jpg中学・高校時代、ふとしたきっかけで"事件"が起きる。その関係者は心に傷を負い、ずっとそれを抱え引きずる。乗り越えられないが、自らを納得させて生きなければならない。「10年後の卒業文集」「20年後の宿題」「15年後の補習」の3話。いずれも手紙のやり取りが始まり、真相が見えてくるが、関係した1人1人のその時の思いと行動が、いかに微妙に食い違っていたかが明らかになっていく。心に迫る傑作。

「10年後の卒業文集」――。高校時代の元放送部の浩一と静香の結婚式で仲間が再会するが、浩一の恋人だった千秋が姿を見せない。千秋は仲間と登った地元の山で滑り落ち、顔に大けがを負って、音信不通だった。

「20年後の宿題」――。高校教師の敦史は小学校時代の恩師・竹沢真智子の依頼で、前任の学校での教え子6人の消息を聞きに行く。20年前、先生夫妻と6人はピクニックに行き、川に1人が流され、助けようとした先生の夫が溺れ死ぬという事件があった。

「15年後の補習」――。28歳になっている純一は、恋人の万里子に突然、国際ボランティアの一員として発展途上国に行くことを告げる。そして往復書簡が始まる。15年前、1人が焼死、1人が飛降り自殺という事件があり、それに関係していたのが純一と万里子だった。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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