クラウス・シュワブ第四次産業革命.jpg副題は「ダボス会議が予測する未来」。IoT、AI、ロボット、シェアリング・エコノミー、インダストリー4.0、第四次産業革命・・・・・・。社会の激変のなか、ダボス会議の創設者として世界の政治・経済を観察してきた著者が、その衝撃と未来を解説する。

今、進行中の第四次産業革命が経済や企業、地政学、国際安全保障、地域、都市等、社会に多様な影響を及ぼすことは明らかだ。少数の"スター"に桁外れの報酬をもたらし中間層を脱落させることで、雇用環境を激変させる不平等拡大、労働コミュニティ・家族・アイデンティティ破壊への脅威、経済指標の変質(モノの移動や量的指数から低価格・効率向上の経済指標への変化)、国際安全保障を一変させるサイバー戦争・ロボット戦争等の脅威・・・・・・。大切なのは、それらの大激変を見すえての「人間を中心に据えた、人間が優先される未来をつくる意思」「イノベーションと技術の中心に人間性と公益追求を据えて持続可能な発展を実現させること」だという。そのためには、複雑化、細分化、高速化されるハイパーコネクティビティ社会におけるリーダーには「状況把握の知性(精神)」「感情的知性(心)」「啓示的知性(魂)」「物理的知性(肉体・胆力)」がますます重要だと指摘する。

最後に付け加えられている具体的な事象、「ウェアラブル・インターネット」「ユビキタスコンピューター」「IoT」「住宅・都市」「自動運転」「ビットコインとブロックチェーン」「3Dプリンターと製造業・健康・消費財」「デザイナーベビー」などについてティッピングポイントと2025年までの予想が付加されており、興味深い。流れは速い。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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