2035年には世界的に多くの人がAIとロボットの進化によって、職を失うことになる。ロボットは仕事を奪っていくが、医療・介護・各種サービス・インフラ整備をはじめ人手不足を補うとともに、生産がボトルネックとなって急に"仕事消滅"にはならないが、AIは違う。人類を超える汎用的でかつ世界最高レベルの頭脳が開発されれば、数十分でデジタルコピーができる。ゆえに、本当に心配すべきは肉体労働の仕事ではなく頭脳労働の仕事であり、2030年代以降、急速度に"仕事消滅"が進む。"ディープラーニング"というAI分野のブレークスルーで、今、50年来の大ジャンプが起きたという。AI上司の下で働く時代はそう遠くない。
"仕事消滅"の大変化は、2025年自動運転車の登場によってタクシーやトラックドライバーの仕事が世界中で消えていくことが幕開けとなる。
大失業時代という災厄ではなく、幸せの転機にするにはどうしたらいいのか。「働くロボットに人間と同等の給料を支払うという社会ルールを作る」「ロボットの給料を国に支払う」という解決策が示される。ロボットで稼いだお金は、経済発展の中で、全国民が受け取るベーシック・インカムにするという考え方だ。そして「今世紀の人類は、AIやロボットと共存し、仕事を分担しながら働いた方が、最大多数の最大幸福という意味で、一番いい」という。「AIの時代を生き抜くために、いま私たちにできること」が副題だ。