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あの「ダ・ヴィンチ・コード」のダン・ブラウンのラングドン・シリーズ第5作。スケールが大きく、時空を深く掘り下げていく緊迫の書。一気に終章まで誘う。

「われわれはどこから来たのか」「われわれはどこに行くのか」――。人類の根源に迫る問いかけ。宗教象徴学者ロバート・ラングドンの教え子のエドモンド・カーシュが、それを解き明かす衝撃的な発表をするという。2億人を超える世界の人がインターネットで注目するなか、カーシュは凶弾に倒れる。しかし、カーシュはその前に、宗教各派の中心者3名にその中身を知らしていた。

宗教を根底から覆す恐怖に襲われたのではないか。人類の未来はAIと結びついた"新たな人間"に支配される恐るべき社会になるのではないか。きわめて根源的な問いかけは緊迫と恐怖をもたらす。カーシュの発表する内容の謎。暗殺者の謎。宗教界やスペイン王宮の深淵・・・・・・。欧米における神や教会と異端、そして王宮の存在が日本とは画然と差異があることをまざまざと見せつける。

ラングドンと美術館館長でフリアン・スペイン国王太子の婚約者アンブラ・ビダルは逃亡しながら謎の解明に走る。そこに登場する人工知能ウィンストン。AIの未来と人間、科学と宗教、進化論と神・・・・・・。対立か共存か。はたして"暗き宗教は息絶え、かぐわしき科学が治する"のか。AIの急進展のなかで根源的問題を突きつける。テンポのいい越前氏の訳も秀逸。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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