魔力の胎動.jpg

「ラプラスの魔女」の前日譚という位置付け。5つの短編よりなるサイドストーリー。最後の「魔力の胎動」は「ラプラスの魔女」につながっていくもので、青江修介の硫化水素ガス事故(事件)との出会いが描かれる。

「あの風に向かって翔べ」――不調に苦しむベテランのスキージャンパーの復活に、羽原円華が驚くべき能力を発揮する。「この手で魔球を」――工藤ナユタの鍼治療を受けていたプロ野球投手でナックルを扱う石黒。その球を受ける後継者を立て直すために、円華が動く。「その流れの行方は」――ナユタの恩師・石部が息子の水難事故で自分を追い込みふさぎ込む。解決に向かって円華が現場で流体力学実験を敢行、真相を解明する。「どの道で迷っていようとも」――盲目の作曲家・朝比奈は、助手が転落した衝撃に打ちのめされていた。ナユタの過去が明らかにされ、円華の現場での科学的分析で事態が解明する。

いずれも、ラプラスの魔女の不思議な異能の持ち主・羽原円華が活躍する。鮮やかとしかいいようがない。リズムと心情が心地よい。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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