ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人.jpg東京から離れた小さな観光の町。若者たちが町おこしを企画するが、コロナ禍で中断を余儀なくされ、寂れと閉塞感が漂う町。そんななか、殺人事件が起きる。殺されたのはとても信頼されていた元中学校教師・神尾英一。東京に住む結婚間近の娘の真世は、動揺・混乱のなか駆けつける。ちょうど同窓会をやろうと同級生が集まることになっており、そのなかには今、人気沸騰のアニメ「幻脳ラビリンス」の作家・針宮克樹や、それで町おこしをしようとしていた建設会社の柏木広大、銀行員の牧原悟、九重梨々香、本間桃子、原口浩平らの面々がいた。捜査が開始されるが、そこに突然現われた神尾英一の弟の武史。これがなんとマジシャン。「俺は警察より先に、自分の手で真相を突き止めたいと思っている」と真世を使いながら、警察を手玉に取って謎を解明していく。周りを翻弄する、まさに心理学に長けた"黒い魔術師"の知恵と仕掛け満載。怪しい、ぶっ飛んだ"お叔父さん"だ。

コロナ禍を背景にした東野圭吾最新作。殺人動機を考えると、"正義"や"善意"というのは真正面から振りかぶられると、この矛盾撞着の社会では、時には困り果てることもあるもの、との思いを深くする。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

太田あきひろホームページへ

カテゴリ一覧

最新記事一覧

月別アーカイブ

上へ