「線」の思考.jpg「鉄道と宗教と天皇と」が副題。天皇をめぐる研究者である原武史さんが、"鉄ちゃん"で、自ら鉄道に乗って旅をして、地域に深く埋もれていた歴史を掘り起こす。地域の鉄道という「線」をたどって、古代から現代に至るまでの歴史の地下水脈を見せてくれる。明治期から一気に鉄道網が張り巡らされ、そこに古代の天皇から今日の明治・大正・昭和・平成と、天皇・皇后そして宗教がどうかかわったかが浮き彫りにされる。原さんでなければ書けない、しかも駅弁や名物まで加えた紀行文だ。

「小田急江ノ島線とカトリック」「二つの『常磐』――『ときわ』と『じょうばん』の近現代」「軍隊が消えた街――旭川の光と影」「古代・中世・近代が交錯するJR阪和線」「日蓮と『房総三浦環状線』」「『裏』の山陽をゆく」「神功皇后と継体天皇と北陸本線と」「聖母=ショウモから聖母=セイボへ――神功皇后・マリアとJR筑肥線・松浦鉄道」の8編から成る。いずれも「なるほど、そういう深い歴史、結びつきがあったのか」とうなるほどだ。在来線の旅をしたくなる。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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