コロナ自粛の大罪.jpg「コロナ対策」のあり方について、医師7人が語る。「昨年12月末までに新型コロナで亡くなったのは3459人。3月2日、国内の死亡者は累計8000人を超えたが、その8割近くが70歳以上の高齢者、20歳代の死者は3人、19歳以下はゼロ」「過度な自粛要請を繰り返すべきではない。かえって大きな"副作用"が伴う」と、現在のコロナ対策に異なる発言をする。

高橋泰国際医療福祉大学大学院教授は、「新型コロナの7段階感染モデル(ステージ0からステージ6)」を提唱しているが、「ハイリスクGとローリスクGを分けて考えよ。ハイリスクGは①重度の要介護状態の高齢者②透析患者③重度の糖尿病患者――で、死亡確率が高くて危険。要介護の高齢者や基礎疾患を持つものにはコロナは危険。この数がおよそ多くみても500万人。ローリスクGは、1.2億人。昨年亡くなった3414人のうち、ハイリスクGが約3000人」「ハイリスクGを集中的にガードすることが大切。日本は高齢者施設や医療機関で徹底した隔離対策が行われてきたので、ハイリスクGの死亡率が低く抑えられてきた」「ハイリスクGとローリスクG、そしてハイリスクGの人に接触するハイコンタクトGに分けた対策を」という。そして「ハイリスクの人にはワクチンはきわめて有効。行き渡るのを契機に新型コロナを2類の指定感染症からインフルエンザ同様の5類感染症に変えればよい」という。

「なぜアジアでは感染率も死亡率も低いのか」では、登場する医師は、「BCG接種」「交差免疫」の可能性を指摘する。

森田洋之医師は、「病床数世界一の日本でなぜ医療崩壊が起きるのか」について「縦の機動性(一般病床を柔軟にICUなどに転換)と横の機動性(他地域への患者輸送)の"機動性"の欠如」という従来からの主張をする。コロナが長期にわたるゆえに日本医療の構造的課題に踏み込むことは重要だ。また「もうそろそろ、インフルエンザのように一般の病院や開業医でも診られるように5類にしないと、一部の医療機関に負担がかかりすぎる」「その変更に政治的エネルギーがかかりすぎるなら、運用を変えるのも得策」という。

緩和ケアを進める萬田純平医師は「"ゼロコロナ"は『風邪も治してなくす!』というような幻想だ」「現代の医療は延命至上主義になっている」とし、"風邪"として集団免疫をつけることの必要性、経済の悪化への悪影響を強調する。尼崎の"町医者"長尾和宏医師は「5類感染症に指定すればコロナ騒動は終わる」と主張。人流抑止や時短要請よりも「複数で会話する」ことがダメということをもっと徹底せよという。「開業医を使って早期発見、早期治療が大切」「今のやり方では保健所が機能崩壊」「開業医はクラスターが発生すると営業停止を食らうことを恐れている」という。和田和樹氏は「長引く自粛生活が高齢者の健康寿命を縮める」「感染症の予防には免疫力が大事」「"コロナは怖くない"とか"普通の風邪"とまでは言わない。でも"インフルエンザ並み"とは思う」「インフルエンザの例年の死亡者数は3500人位、現実には関連死が1万人以上で、インフル感染をきっかけに心不全や腎不全といった余病が悪化して亡くなる人が多い」という。本間真二郎医師は「手洗い、マスク、ソーシャルディスタンスなど"外側の軸"の対策以上に、自分の免疫力、抵抗力、解毒・排出力を高める"内側の軸"が大事」「自粛生活で一番の被害者は子どもたち」と説く。元厚労省の技官・木村盛世医師は「国民は頑張っている。厚労省と医師会はもっと努力を」「重症病床を拡充せよ。やっておくべきは医療体制の整備」「国防としてのワクチン対策」を指摘する。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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