manyoutosara.jpg中学で不登校になり、家に引きこもっていた一橋沙羅。「週に1度くらいなら通学できるかも」と、一年遅れで通信制の高校に入学。そこで幼馴染の近藤万葉に再会する。読書好きの万葉に読書の楽しさを教えられ、次第に本を読むようになり、それが会話の窓を開けることになっていく。

一方、大学に進学した万葉は、叔父さんの古本屋を手伝っていたが、将来に迷いを感じていた。そんなある日、再婚すると同時に海外勤務となってドイツに居る父から、「叔父さん」の行方がわからないとの電話が入る。そして九州へ向かう。

本を通して人と交わり、会話ができる。自分と出会い、自分の世界を広げていく。沙羅も万葉も迷いつつも前に進み、成長していく。そんな姿が描かれていく。中江さんの優しい世界だ。新美南吉の「ごん狐」、宮本輝の「青が散る」、宮沢賢治「やまなし」、伊藤計劃「ハーモニー」、福永武彦の「草の花」「廃市」、北原白秋の歌「この道」、遠藤周作の「砂の城」など、その都度あげられる本は興味深い。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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