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6月26日から28日まで中国を訪問し、劉延東副首相、李小林中国人民対外友好協会会長、邵※(※=王ヘンに其)偉(しょう・きい)国家旅游局長、王家瑞中国共産党中央対外連絡部長、唐家璇中日友好協会会長と連続して会談を行いました。日中関係は現在きわめて悪く、安倍内閣の閣僚で、北京入りも、副首相級の要人との会談も初めてとなりました。関係改善のきっかけとなればと思っており、意義のある訪中となりました。


劉延東副首相は、1985年11月、副首相が全青連主席として「中国青年訪日友好の船代表団」一行504人を率いて来日。その時、東京で出迎えた青年部の責任者が私でした。会談では、冒頭からその時のことに話しが及び、「理解を深めるには交流、とくに青年交流が大事」との話しになりました。副首相は「日中関係は厳しい難局にあるが、太田大臣の訪中には、なみなみならぬ意義がある」と述べる等、今回の訪中に対する強い期待を示されました。また、両国間の諸問題を解決するためにも、「人的交流を通じて国民感情を醸成し、友好的な民意をつくることが大事」との考えで一致しました。


李小林会長との会談では、日中関係改善のためには、多くの関係者の努力の結集が必要との認識が示されました。


私は観光庁も管轄しており、中国の観光部門のトップである邵※(※=王ヘンに其)偉国家旅游局長との間では、かなり具体的な実りある会談となりました。年間約420万人の双方向の交流人口拡大に向け、両国間で具体的な方策を検討していくことや、日中韓観光大臣会合の早期開催について合意しました。


唐家セン会長や王家瑞中連部長とも「古くからの友人」として、率直、忌憚のない意見交換をしました。


また、約80か国・地域の900団体が参加する中国有数の旅行博、北京国際旅游博覧会を視察しました。会場には多くの人が訪れ、熱気あふれる中、観光庁・日本政府観光局など、12団体が出展している日本のブースは1番人気。「来年は日本のスペースを拡大したい」と責任者が語るほどでした。しっかりとバックアップしたいと思います。


さらに、現地の日系企業の幹部とも会談。事業運営の状況や課題について意見交換しました。


地元の人が「1年で珍しいくらいの晴天」というほどで、いい訪中ができましたが、大切なのはこれからです。

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やんばダム0625①.JPGのサムネイル画像     やんばダム0625②.JPGのサムネイル画像

6月25日、群馬県長野原町に行き、八ッ場ダムや生活再建の進捗状況を視察。地元の方々とダム事業やこれからの地域づくりについて意見交換しました。


大澤正明群馬県知事や萩原睦男長野原町長、中澤恒喜東吾妻町長、萩原昭朗八ッ場ダム水没関係五地区連合対策委員会委員長からは、「この日の訪問を待ち望んでいた。ダムの見通しを示してもらい大変ありがたい」「一日も早くダムの完成をお願いしたい」「生活再建も着実に進めてほしい」「下流の都県からこれからも理解と支援をお願いしたい」「地域のために、上信自動車道の整備推進をお願いしたい」と、感謝と要望が続きました。


八ッ場ダムは利根川水系の治水・利水にとって重要な事業。しかし民主党政権になって突然中止が宣言され、地元に動揺が広がりました。その後検証が行われ、平成23年12月に前田国土交通大臣(民主党)が事業継続を判断。私も昨年来、その判断を尊重して関係者の意見を聞きながら利根川の河川整備計画を策定するなど、丁寧に手続きを進めてきたところです。今年度はダムの本体着工の予算もつけられ、本体工事が着工される運びとなっています。


私は昨年1月、利根川水系全体の治水の現状を把握するため、ヘリコプターで八ッ場ダム上空も含めて視察していましたが、今回は現地で代替地や水没する道路や鉄道の付け替え工事の進捗状況を確認。長野原町では水没する川原湯温泉の移転が進むなど、ダム湖を前提とした地域づくりが進んでいます。新しくできた道の駅には、平日にもかかわらず多くの人が訪れており、美しい吾妻渓谷もあるなどこれからの観光のポテンシャルもあります。


苦渋の決断をしていただき、長い間ご苦労をおかけした地元の方々のためにも、ダム事業をきちんと丁寧に進めたいと思います。


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「東京オリンピックに向けて世界に誇れる水辺空間を目指す」――6月23日、都内で水循環に関係する隅田川や神田川、墨田区役所などの現地を視察しました。


水循環基本法が7月1日から施行されるのを前に、水循環担当大臣としての視察です。これには中央大学理工学部の山田正教授やミス日本「水の天使」の神田れいみさんも同行、東京の治水・利水の歴史や環境など幅広く意見交換をしました。


まず墨田区役所で雨水利用施設を視察。墨田区は雨水利用を先駆的に実行。庁舎で使うトイレ洗浄水の3分の1を雨水でまかなっており、両国国技館やスカイツリーでも同様の雨水利用を行い、大変効果を上げています。


その後ボートで隅田川から神田川、さらには日本橋川を巡り、川の上から河川浄化の現状や川沿いの利用状況を確認しました。


隅田川は高度経済成長期に水質が悪化し、悪臭を放っていました。しかしその後、利根川や荒川の水を隅田川に導入したり、下水道の整備を進めることで水質がかなり改善。今では川を巡る観光船も多く、建物も川に向いて建ち、水辺が貴重な空間として利用されています。堤防も植栽が施され、水と緑で心が和む景観になっています。


2020年の東京オリンピック・パラリンピックは臨海部が主な会場で、川沿いも含めた水辺空間を活かすことが大事。世界に誇れる水辺空間を実現するため、さらなる水質浄化や美しい景観づくりが必要です。


8月1日は水循環基本法で定められた「水の日」。我が国伝統の河川工学は、力で水をコントロールするのではなく、「川をなだめる」「自然と折り合う」です。防災・減災、自然との共生、良き水循環社会が大切です。水の貴さ、水循環については、何といっても、国民全体の理解と日常生活での行動が大切です。さらに理解を深めていただくよう取り組みを進めます。


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17日朝、首相官邸において、第4回観光立国推進閣僚会議が開催され、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」を決定しました。観光庁を所管する国交省がその推進力となるもので、全国を回りながら練り上げてきたものです。


我が国を訪れる外国人は、昨年史上初めて1000万人の大台を突破。今年になっても5月までの累計は、前年比28%増と、好調です。


今回策定されたアクションプログラムは、この流れを加速し、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に2000万人達成という目標を明記した意欲的なものとなりました。


アクションプログラムは、次の6本の柱で構成されます。

①「2020年オリンピック・パラリンピック」を見据えた観光振興

②インバウンドの飛躍的拡大に向けた取組

③ビザ要件の緩和など訪日旅行の容易化

④世界に通用する魅力ある観光地域づくり

⑤外国人旅行者の受入環境整備

⑥MICEの誘致・開催促進と外国人ビジネス客の取り込み


日本は四季折りおりの景観といい、観光客の求める「食べ物」「買い物」といい、日本人のやさしさ(おもてなしの心)や時間の正確さや技術水準の高さなど、きわめて大きなポテンシャルをもっています。「世界に通用する魅力ある観光地域づくり」は間違いなくできるし、可能性は大です。


また、ビザ要件の緩和については、インドネシア向けのビザを免除、フィリピン、ベトナム向けのビザの一層の緩和を決定しました。さらに、外国人向けの免税店の数を現在よりも倍増し、1万店規模とすることを盛り込んでいます。


2000万人達成へのエンジン役として、計画の実現を図ります。 


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6月13、14日の2日間にわたり、長崎県、佐賀県に行き、知事、市町村長、各種団体から要請を受け、また公明党結党50周年の政経セミナーに参加しました。


長崎は「観光」発祥の地といわれており、モナコ、香港と並ぶ「世界新3大夜景」に指定されています。観光振興や長崎新幹線、道路整備、IR(統合型リゾート)のほか、離島(長崎は離島の数が日本一)・半島といった長崎特有の要望を受けました。


14日午後は佐賀市内に移動。佐賀県は平成35年に「国民体育大会・全国障がい者スポーツ大会」を目指していて、そのための有明沿岸道路や防災などのインフラ整備が大きな課題となっています。佐賀は米、お茶などの農産物、豊富な海産物やお酒のほか、陶磁器(有田焼、伊万里焼、唐津焼)など日本屈指のものを産出しています。


長崎も佐賀も大きなポテンシャルをもっており、それをどう生かすか。また直面している人口減少にどのように対応していくか。それらの資源・技術を生かすためのインフラ整備の大切さを感じる2日間となりました。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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