Yの木.jpg「たそがれ」「首飾り」「シンビン」「Yの木」の4つの短編集。いずれも精緻に人生を深層から描き、円熟を感じさせる。

第一話の「たそがれ」では、和歌山の貧しく素朴な姉弟が、楽しみにしていたユニバーサル・スタジオ・ジャパンで会う。つらい人ほど、純粋な愛情がかわされることや、互いのかすかな変化に、日常が脆くて危なっかしいものであるかが浮き彫りにされる。

その「人生の脆さや危なっかしさ」が、他の小説でも描かれる。「Yの木」では、大瀬東二の「ガラスの壁」、カミュ、カフカの作品が深く心層に根付き、老年の喪失感は死と直結することを描く。それは、老年における"生の意味"を問いかける。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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