在宅介護.jpg団塊の世代が75歳以上となる2025年問題。私はそれが80歳以上となる2030年問題がより深刻だと思うが、介護の問題は切羽詰まった段階に来ている。

副題に「『自分で選ぶ』視点から」とあるように、介護の実態をわかりやすく説明している。「施設介護から在宅介護へ」は政府の大方針だが、施設も在宅介護も困難に直面している。「在宅介護の困難さ」「サ高住」「介護離職者10万人」「パラサイトシングル介護者の増加」「認知症高齢者の急増」「地域包括ケアシステム」「施設あっての在宅介護」「看護と介護(医療と介護の表裏一体)」「介護士不足」「介護保険制度の改正がもたらしているもの」「あるべき在宅介護と財源論」・・・・・・。

「介護」については、たしかにキメ細かく体制をとってきた。しかし、高齢者急増の大波に応える体制が財源的にも整えられない。医療も含めて"担い手"の不足がより深刻化している。さらにそもそも高齢者はどう生きていくか、生活していくか、という根源の問題が重くのしかかっていて厳しさを増している。裕福で人にも恵まれている高齢者は少ない。本書は現場の実態と「介護のあり方」の道筋を冷静に示している。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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