060125「自分を生ききる」.jpg現在、日本のガン患者は300万人、年間ガンで死亡する人が30万人を超え、10年後には、2人に1人がガンで死ぬという、もはや、ガンは特殊な病気ではなく普通の病気、身近な病気である。
ガン治療は進歩して、半数以上が治療できているらしいが、残り半数は数年の内に死に至る。
著者がいうには、日本の医療は、この非治癒患者のケアにもっと力を入れるべきという。


体の痛み、心の痛み、社会的な仕事がなくなる、経済的につらい、家族との別れなど、厳しい痛みを和らげる緩和ケアが大切となる。

もう普通の病気なのであるから、治ったら勝ち、治らなかったら負けのような考えでなく、ガンと共存しつついかに人間的に生きるか。まさにガンに立ち向かうことは、「自分を生ききる」ことであり、死に立ち向かう人の生きざまの凝縮だという。
病気を治すことが医療の役割りではあるが、人間は必ず死ぬものである、この認識に立ち、死にゆく者のために何ができるか――緩和ケアは立派な医療の使命である。

告知の是非も含め、人間がどう生きるか、どう死ぬか、こういったことが、根底に問われる。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

太田あきひろホームページへ

カテゴリ一覧

最新記事一覧

月別アーカイブ

上へ