「ニート」って言うな!.jpg「今の若者は」「今の子供たちは」「今の教育は」というなかに、著者たちのいう青少年ネガティヴ・キャンペーンが含まれ、とくに「ニート」は「やる気のない若者」として批判の対象となっている。私自身、「今の子供は人のことも考えず、思いやりもなく、すぐ切れる」などという論には全く違和感をもってきた。
若年雇用と60代雇用、それは日本の社会のかかえるこれからの最重要課題だと思っている。


「景気の低迷」「団塊の世代が50代高賃金」「女性雇用の増加」「人件費縮減と労働力の量的柔軟化など企業の経営環境の変化」「依然として学校経由の就職が典型雇用(正規)への独占的採用ルートであること」など、本田氏の指摘する構造的要因は確かに大きい、その対応は、個人や家庭や教育にのみ還元してはならないし、ニート自体の現実把握と原因の把握が重要である。

職業的意義の高い学校教育をつくりあげることが指摘されているが、高校・大学をどう考えるか、生涯学習ををどう考えるか――考え続けている私としては「言葉のひとり歩き」「バッシング」ということ以上に学ぶこと大であった。どこまでもリアリズムに徹することが問題解決には大切だろう。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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