「他人を見下す若者たち」.jpg仮想的有能感という概念を提示している。「現代に生きる人々は"怒り"の感情が生起しやすいことと同時に、仮想的有能感という心性を獲得してしまった」という。自己愛的有能感と自尊感情と仮想的有能感の違いと関係性が示されるが、現代人には「自信のなさ」「不安」「関心は他ではなく自分にあり、社会や他者への関心は薄く、友人が自分をどう見ているかについて意識過剰となる」「人間は本来、常に自分を高く評価していたい動物だが、意欲がなく、下方比較で安心する」

「安易な自己肯定」「自尊感情が傷つけられた怒り」――などがあると指摘する。
なぜそうなっているのか。「貧しさから豊かさへ」「権威主義から民主主義へ」「宗教の衰退」「集団主義から個人主義へ」、そして「新たな電子機器でパワーを獲得できている」「マスメディアの発達」「個人主義が先鋭化」「テレビなどのお笑い番組のように人を軽く扱う風潮」を指摘する。
そのとおりだと思うが、問題はどうするかである。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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