
極端に白・黒2分法では判別できないのが現実の世界であり、科学の世界だ。メディアの世界では、どうしても単純で、白黒で分け、分かりやすい、面白いものに飛びつきがちだ。誤った情報に騙されることも起きる。
それにしても「白インゲン豆ダイエット」「寒天ダイエット」「中国産野菜報道」「DDT報道」「環境ホルモン」「無添加食品が無添加でない食品より健康にいい」「合成発色剤は発がん物質」「昔はよかったの過ち」「マイナスイオンの大流行」「遺伝子組み換え食品」「バイオ燃料」――科学の正視眼からみると、これらはいったい何であったのか。またその話題はどこへ行ったのだろう。本書はそれを示し、副題の「あやしい健康情報とニセ科学」がよくわかる。