
「政治は最高の道徳」「世界は2人のために、ではなく世界のために2人はある」「20世紀は栄光と悔恨の世紀」「経済大国が軍事大国の道を歩むことは、歴史が証明している。
しかし、日本は経済大国になったが軍事大国の道を選択してはならない」「物質的充足のみでは飽き足らず、精神的な豊かさを求めるのは、アジアの伝統」「資源有限時代の認識に立ち、協調と連帯の基本姿勢を」「成長はその高さをもって尊しとせず、成長の質こそが大事」「モノ、カネ至上主義的な価値観から心の豊かさと人間としての生きがいを中心とする価値観を」「いかなる激動の時代にあっても正しきものは継承すべきである。
国民生活に密着している戦後民主主義の諸原則、すなわち、自由、人権尊重、平和主義の堅持、さらには非核三原則こそは戦後の日本が貴重な犠牲を払って獲得してきた成果であり、今後の日本の進むべき指針となすべきであろう」「昭和元禄」「人口爆発の危険、食糧問題の難問、無秩序な金融市場への対応、地球規模の環境温暖化の問題」「精神的、倫理的価値の欠如」――。
まさに戦後の栄光と悔恨のなかでつくられた断固たるゆるがなき姿勢、思想の原型をくっきりと見る思いだ。戦後レジームのなかで志向したものは何であったか、だ。