
地域をどう活性化するか。よくいわれる言葉だが、私は生活が成り立つように地域をどうするかが大事だと考えている。農業振興というより農村生活バックアップだ。
副題に「食・農・まちづくり」とある。
8章立てのテーマに沿ってルポとして先駆的な試みを紹介している。そこには人が生きることとは何か、豊かさとは何かということが、底流として流れている。島根県雲南市木次町などの酪農、各地の(地元足立も紹介されている)商店街活性化、名高い徳島県上勝町の葉っぱ、今治市の地産地消と学校給食、新しい農と畜産をめざす北海道標津町、高知県梼原町の林業、富山市の公共交通・ライトレール、練馬区の市民農園・都市農業――いずれもそこにはいいリーダーがいる。