天地明察.jpg碁打ちにして数学者、天文学者の祖・渋川春海(安井算哲)が日本独自の暦をめざす苦闘。保科正之、酒井"雅楽頭"忠清、関孝和をはじめとして、1650年以降の江戸の知性が北極星をめざすがごとく一筋の道を突き進む。

戦乱でないこんな角度の時代小説が描かれる意外性とともに、困難が降り注ぐなかでも、純粋な善い人に恵まれることがいかに幸せか、その幸せ感が伝わってくる。

命じたのは名君・保科正之。
「人が正しき術理をもって、天を知り、天意を知り、もって天下の御政道となす・・・・・・武家の手で、それが叶えられぬものか」
「どうかな算哲、そなた、その授時暦を作りし3人の才人に肩を並べ、この国に正しき天理をもたらしてはくれぬか」
「この国の老いた暦を・・・・・・斬ってくれぬか」

ちょうど本書にある会津に3日間いた時に読んだことや、明暦の大火や玉川用水、利根川の東遷などを調べていたこともあり、面白かった。2010年の本屋大賞受賞作。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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