東日本大震災から500日余。発災直後から道路の啓開、命のルートを開いた「くしの歯作戦」、救援ルートの確保や人的、物的の両面から市町村支援に全力を上げてきた国交省東北地方整備局。その活動を記録した貴重な本だ。
重要な働きをしたのは、3.11深夜から直ちに始まった被災市町村へのリエゾン(災害対策現地情報連絡員)派遣。そして「棺桶でも大丈夫ですよ」「私のことを"整備局長"と思わず"ヤミ屋のオヤジ"と思って下さい」という3月21日の徳山局長から被災市町村への文書だ。こんな役所の文書があるのだ。国交省が今回、従来の役所の常識を打ち破って重要な働きをしたことがよくわかる。
東日本大震災は、被災地の方々の頑張り、官も民もボランティアの方々、全ての人間の魂の戦いによって、未曾有の国難を突き破ってきていると思う。今も......。