
「人生100年社会」が来た。日本は男性片働き、男性世帯主モデルに固執し続け(それが成功体験になってしまってきた)、それが税制をはじめとして型をつくってきたが、男女とも税金を払って国を支える雇用の国、福祉の国、男女平等の国に切り替えないと超高齢社会は乗り越えられない。「遠くの親戚より近くの他人に切り替える」「在宅死できるよう(グループホームのような特別住宅も含む)切り替える」「出産退職、M字型を男女平等、持続可能な社会に切り替える」「ケアを加えたワーク・ライフ・ケア・バランス社会に切り替える」「大介護時代は総力戦、全員参加で挑む」「老老親子世帯、老親と独身の子世帯、男性介護者の増加、高齢者虐待の加害者第1位は息子、団塊の世代に起こる同時多発介護、などの変化を直視する」――。
そうした現状を語りつつ、樋口さんは、希望の動きが各地域で生まれている。全ての人が人生のどこかにケアを組み込む、介護を人々と分かち合い、「ながら」介護でいこう。全てを介護のために諦めなくてすむ社会への取り組みを始めようと呼びかけている。