
時々挿話される「映画ガイド」がとてもいい。終章の「世界一タフたろうとする決意」にある村上春樹論もいい。「一身独立して一国独立す」も、まちづくりが「民俗の力」にまで及んでいい。
「諦め物語」を「希望の物語」へ。デフレは日本人の精神をも蝕み、「諦め」と「しょうがない」症候群を生んでいると思う。本来の「諦め」は東洋思想の「明らかに観る」という如実知見、諸法実相の哲学に立つべきものだ。卑俗な「ニヒリズム」と「ポピュリズム」を越える時、はじめて21世紀の日本が動くはずだし、動かしたい。気鋭の良い本。
太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。
93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。
現在、党常任顧問。