データの見えざる手.jpg
「ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則」と副題にある。矢野さんは、日立製作所中央研究所の主管研究長。24時間、人に装着するリストバンド型のウエアラブルセンサで人間の行動を記録する。そこで得られた100万人日以上の膨大なデータ、人間行動の研究が、人間や社会に普遍的に見られる「法則」や「方程式」を明らかにする。


アダム・スミスの「見えざる手」は、いまやビッグデータを活用して「データの見えざる手」により、社会に豊かさを生み出す。ビッグデータとコンピュータが、さまざまな要因間の複雑な依存関係の全体を見渡しているからこそ可能となることであり、人の「共感」や「ハピネス」の向上をより鮮明にできる。そして対立すると考えられがちな「経済性の追求」と「人間らしい充実感の追求」の両者を結びつける――このように矢野さんは新たな地平を開示する。ビッグデータによってサービス、科学、技術が未来社会に向けて協創する社会が始まるということだ。


日々の効率的な時間の使い方から「ハピネス(幸福)」や「運」ということまで、新たな視座が生まれてくる。たとえば、「運は人の出会いによってもたらされる」「運と出会いを理論化・モデル化する」などを示し、「運も実力のうち」から「運こそ実力そのもの」へ、という。「運」を宗教・哲学・人生論とは別の世界から解明している。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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