危機管理の死角  小川和久著.jpg
軍事アナリストとして、危機管理のプロとして、実際に政府、地方自治体の危機管理に携わってきた小川さんの警世の書。今こそ必要な書だ。


「狙われる企業、安全な企業」と副題にある。「巨大企業の危機管理についてのコンサルタントをしてきたが、情報が氾濫する一方で、日本企業の危機管理レベルは低いままで推移しており、その立ち後れに警鐘を鳴らし、日本の経済立国を基礎の部分から確かなものにしたい」と考えたからだという。


日本の場合、たしかに「危機管理を語る」だけで、危機意識そのものが、トップを含めてなさすぎる。世界では国も企業もどうしているか、小川さんがコンサルタントをして各組織はどう対応したか。何から始めようとしたか。防災も、私は「危機管理は実務だ。現場だ。リーダーシップだ。日頃からの情報収集、備えだ」と考えてきたが、本書は、世界がより高度化、複雑化しているなかでの危機管理の水準を示している。


「海外緊急事態」「日本の危機管理は形だけ」「社員と家族を脱出させるためのコストは月1000万円」「平時型組織しか知らない日本人」「コンサルタントを活用できているか」「日本も政府も危機管理はCEOにしかできない」「日本に求められるテロ対策」「企業人のための情報活動のイロハ」の8章よりなる。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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