これから始まる「新しい世界経済」の教科書.jpgスティグリッツ教授の主張はきわめて明確だ。いま、世界経済は混乱と衰退へと向かいつつある。世界をリードしてきたアメリカは、1パーセントの裕福な人々と99パーセントの残りの人々の格差が広がっている。最上層の人々は、株価が上昇したおかけで、金融危機で失ったものをすっかり取り戻したが、なけなしの財産をすべて失ってしまった残りの人々はそうはいかなかった。中流層の生活を送ること、あるいは維持することが徐々に手に届かなくなっている。アメリカンドリーム――それは全ての者が最上層になりうる社会であったはずだが、いまや貧富の差は固定化してしまっている。それは、政府が選んだ政策の結果であり、経済ルールを書き換えることが解決策だ――。スティグリッツ教授は、その新しい道筋を示す。

「不平等な経済システムをくつがえす」「市場支配力のゆがんだ影響」「金融セクターの拡大」「最富裕層にのみ奉仕する経済」「なぜ賃金は低いままなのか」「最上層をいかに制御するか」「税制を改革する」「短期主義を打ち破る」「中間層を成長させる」「完全雇用を目標にする」「大規模なインフラ再構築を」「最低賃金を引き上げる」「保育対策の経済効果」「幼児期教育に投資する」・・・・・・。指摘する項目は社会全般にわたる。そして平等と繁栄が両立する経済を提案している。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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