怒り上.jpg怒り下.jpg東京・八王子の新興住宅地で夫婦が惨殺され、「怒」という文字が被害者の血で書かれた。犯人は27歳の青年・山神一也と判明するが、行方がわからず、捜査は難航する。

そして一年、千葉の港町で働く親子(槙洋平・愛子)、東京で勤務するゲイの若者の優馬、沖縄の波留間島に暮らす母親と女子高校生(小宮山泉)の所に、それぞれ素性の知れない若者(田代、直人、田中)が現われ、心通い合う関係になる。いずれも偽名であったり、身元を隠し、ひっそりと住み、過去を語らない。山神が公開捜査されるなか、相手に対し、疑念が生じていく。

「人を信じる」とはどういうことか。「信じていいのか、信じられるのか」――。消せない過去を心の内に秘めつつ、あがいて生きる人生模様が描かれる。

3つの物語が完成されていき、それぞれがクライマックスに達していく。1つの小説というより3つの小説が緊迫感をもって、怒涛の結末に至る。

プロフィール

太田あきひろ

太田あきひろ(昭宏)
昭和20年10月6日、愛知県生まれ。京都大学大学院修士課程修了、元国会担当政治記者、京大時代は相撲部主将。

93年に衆議院議員当選以来、衆議院予算委・商工委・建設委・議院運営委の各理事、教育改革国民会議オブザーバー等を歴任。前公明党代表、前党全国議員団会議議長、元国土交通大臣、元水循環政策担当大臣。

現在、党常任顧問。

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