国際情勢は想定外の出来事も含めて激動の渦中にあるが、その背後の因果・相関関係を見抜く歴史的大局観が必要――その観点から二人が転換期の核心を語り合っている。
激流を象徴する事件の1つが、2014年3月のロシアによるクリミア併合(ウクライナ危機)。それは世界が再びナショナリズムの時代に回帰しはじめた、「力による領土不拡張」という戦後国際社会のルールを変えたことだ。もう1つは、世界中で経済格差の広がりがあり、貧困が固定化される。中層階級が直撃され、移民や既存のエリートに強烈な"怒り"をぶつける「ダークサイド」の社会現象があるという。こうしたダークサイドのマグマが噴出する世界の大きなうねりに、各国は今、その対策に苦慮している。
そうしたなか、中東、中央アジア、欧州、アメリカ、中国、そしてイスラム、IS、トランプ現象、中国の戦略等々・・・・・・。世界を一周して、歴史的大局観から解き明かす。